石井武寿税理士事務所 > 記事コンテンツ > 法人の種類にはどのようなものがあるのか?種類と特徴について詳しく解説
法人化を検討する際、どのような選択肢があるのか悩まれる方は多いでしょう。
法人には株式会社や合同会社などの営利法人と、NPO法人や一般社団法人などの非営利法人があり、それぞれに特徴があります。
本記事では、法人の基本的な知識から各種類の特徴まで、法人設立を考える方に役立つ情報をわかりやすく解説します。
法人とは、法律によって個人と同様の権利や義務を持つことが認められた組織のことです。個人が社会での取引や契約などで法的な責任を負うのと同じように、法人も団体として法的な義務を担うことができます。
実際の人間ではありませんが、法的には「人」として扱われます。
個人事業主とは、一人で事業を運営しているひとのことです。
法人と個人事業主の間には、主に5つの重要な違いがあります。
その違いとは、開業手続きの複雑さ、必要な費用、税金の仕組み、経費として認められる範囲、そして社会からの信用度です。
どちらを選ぶかは事業の規模や将来計画によって判断します。
法人=株式会社だと考えている方も多いようですが、実際には法人にはさまざまな種類が存在します。
法人には営利目的の法人と非営利目的の法人があり、それぞれ特徴が大きく異なります。
以下で、詳しく見ていきましょう。
営利法人は株式会社・合同会社・合資会社・合名会社の4種類に分類されます。
それぞれの特徴について解説します。
営利法人の代表格と言えるのが株式会社です。
株式会社は株式を発行して多数の人から資金を集めることで事業運営を行います。
得られた利益の一部は株主への配当という形で還元されます。
株式会社の特徴は、最も多くの株式を保有する筆頭株主が会社に対して大きな決定権を持つという点です。
合同会社(LLC)は、2006年に会社法が改正された際に誕生した比較的新しい法人形態です。
個人事業主が法人化を目指す場合や、小規模事業を法人化する際に選ばれています。
株式会社と異なり株式を発行しないシンプルな構造が特徴で、出資者である社員が経営の意思決定に直接関わることができます。
また、獲得した利益の配分方法も出資者間で柔軟に決めることが可能です。
合資会社とは、無限責任社員と有限責任社員の二種類の社員で構成される法人形態です。
設立の際には無限責任社員と有限責任社員、それぞれ最低1名ずつ必要になります。
有限責任社員は会社が破綻したり借金が生じたりした場合でも、自分の出資額を超える負債を負担する義務はありません。
一方で無限責任社員は会社の負債をすべて返済する責任があり、会社の債務に対して無制限の責任を負います。
合名会社は、無限責任社員のみで構成される法人形態です。
従来は2名以上の無限責任社員が必要でしたが、会社法施行により現在では1名からでも設立可能です。
特徴は、すべての出資者が業務執行権と代表権を持っており、複数の個人事業主が集まって形成するような点にあります。
各出資者の権利を尊重する仕組みのため、会社定款の変更や社員の持分譲渡を行う際には、出資者全員の同意が必要です。
非営利法人は、NPO法人・一般社団法人・一般財団法人の3つのタイプに分類されます。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
NPOとは「Non-Profit Organization」の略で、非営利活動を行う団体です。
社会貢献活動に取り組む団体が、国から法人格を認められるとNPO法人として設立されます。
主な資金源は会員からの会費で、収益活動は可能ですが、得られた利益は社会貢献のために使われます。
特定非営利活動の分野は、社会教育やまちづくりだけなく、学術や芸術、文化、スポーツ振興など、さまざまです。
一般社団法人とは、特定の目的を持って活動する団体です。
設立には2名以上の社員(構成員)が必要で、設立には「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に準拠する必要があり、社員総会の開催と理事の設置が求められます。
定款により理事会や監事、会計監査人を置くことも可能です。
事業目的に制限はなく、公益的な事業から地域のサークル、スポーツクラブ、町内会、同窓会までさまざまな団体が設立できます。
収益を上げることはできますが、営利法人ではないため社員への利益分配はできません。
一般財団法人とは財産に法人格が与えられる組織のことで、設立時には300万円以上の財産を拠出する必要があります。
設立するには「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」に準拠し、最低でも7人(内訳は、理事3人、評議員3人、監事1人)が必要です。
一般社団法人と同様、事業目的に制限はありません。
収益を上げることも認められていますが、社員(構成員)に利益を分配することはできません。
一般財団法人の具体例としては、美術館などが当てはまります。
法人とは法律上でひとと同様の権利義務を持つ組織であり、個人事業主とは開業手続き、費用、税金、経費範囲、社会的信用度などで大きく異なります。
法人の種類は、営利目的の株式会社、合同会社、合資会社、合名会社と、非営利目的のNPO法人、一般社団法人、一般財団法人などです。
どの法人形態が最適かは事業規模や将来計画によって異なるため、法人設立を検討する際は税理士に相談し、自分の事業に最適な形態を選ぶことをおすすめします。