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事業承継税制とは?メリット・デメリットについても解説

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会社を次世代へ引き継ぐ際、税負担を軽減して円滑な継承を行うために、事業承継税制という制度があります。
今回は、事業承継税制の概要や、メリット・デメリットなどについて解説します。

 

事業承継税制とは?

 

事業承継税制とは、中小企業の経営者が後継者に対して自社株式を贈与したり、相続したりする際に本来支払うべき贈与税や相続税の納税を猶予し、最終的には免除する制度のことです。
事業承継税制には、恒久的に存在する一般措置と、期間限定で拡充された特例措置があります。
以下の条件を満たしている会社が、事業承継税制の対象となります。

 

  • 中小企業基本法上の中小企業に該当すること
  • 上場企業ではないこと
  • 風俗営業等を行っていないこと
  • 資産管理会社に該当しないこと

 

資産管理会社とは、株や不動産を持つだけの会社のことをいいます。
また、前任者は次の要件を満たしている必要があります。

 

  • 会社の代表権を有していたこと
  • 本人と親族で発行済株式総数の50パーセント超を保有していること
  • 筆頭株主であること

 

さらに、会社を継承する後継者は、以下のことを満たしていなければなりません。

 

  • 代表権を有していること
  • 贈与時の年齢が18歳以上であること
  • 贈与の直前に、役員として3年以上在籍していること

 

なお、相続の場合は、役員として在籍しなければならない期間の設定はありません。

 

事業承継税制のメリット・デメリット

 

事業承継税制のメリットとデメリットは、それぞれ次の通りです。

 

事業承継税制のメリット

 

事業承継税制を利用する主なメリットは、後継者が取得した自社株式にかかる税金の納税が猶予されることです。
さらに、要件を満たすことで、最終的には免除されます。
納税資金を確保する必要がなくなるため、その分の資金を成長投資などに回すことができ、経営の安定性を維持しやすくなります。
相続税や贈与税の納税が猶予されることに伴って、従来必要だった役員退職金の支給のような会社の株価を引き下げるための対策を行う必要もなくなります。
また、特例措置の場合、後継者として最大3人まで指定できるため、経営権を巡るトラブルの回避が期待できるというメリットがあります。

 

事業承継税制のデメリット

 

事業承継税制における納税猶予を維持するためには、承継後の5年間、特定の要件を守り続けなければなりません。
猶予継続の要件としては、以下のことが挙げられます。

 

  • 後継者が代表者を継続すること
  • 対象となる株式を継続して保有すること
  • 原則として雇用の8割を平均して維持すること

 

以上の項目を逸脱した場合には、猶予されていた税金を一括で納付しなければなりません。
さらに、本来の期限からの利息に相当する利子税も加算されるため、元の納税額よりも高い金額を支払わなければならなくなるというデメリットがあります。
また、制度を利用すると、適用後5年間は毎年、その後は3年ごとに都道府県知事や税務署に対して継続届出書を提出しなければなりません。
継続届出書の提出を怠ると、猶予が取り消される原因となります。
この報告義務により、事務負担が増大するということがデメリットとして考えられます。

 

事業承継税制の利用を税理士に相談するメリット

 

個人で事業承継税制の適用と継続を目指す際には、適用要件の確認や継続届出の手続きにおいて困難を感じる可能性が多くあります。
事業承継税制の利用について税理士に相談すれば、会社が適用要件を満たしているかや、将来にわたって維持できるかを診断することができます。
また、事業承継の前段階として自社株の評価額を算出したり、複数のパターンでの相続税や贈与税のシミュレーションを行ったりすることが可能です。
これにより、自身の状況に適した継承の方法を考えられるというメリットがあります。
適用後も継続して課せられる報告義務についても、継続届出書の作成などをサポートします。

 

まとめ

 

今回は、事業承継税制について、メリットとデメリットも併せて解説しました。
事業承継税制の利用は、会社を後継者に引き継ぐ際に、税負担を抑えるために有効な手段です。
しかし、その適用を実現するためには、会社、前任者、後継者のそれぞれが条件を満たす必要があります。
さらに、適用後も、納税の猶予を継続するために雇用維持や経営の継続といった要件を満たしたり、継続届出書の提出を続けたりしなければなりません。
事業承継を検討することになったら、早めに税理士に相談することを検討してください。
税理士は、事業承継税制を利用すべきかどうかの判断から、適用後の認定取り消しを避ける運用方法までアドバイスいたします。